院長ブログ

2015年2月 6日 金曜日

治療抵抗性高血圧患者における睡眠時無呼吸症の割合

降圧剤を用いても血圧コントロール不良な治療抵抗性高血圧は睡眠時無呼吸症(OSA)との関連性をもつことが言われている。本研究の目的は治療抵抗性高血圧患者の大規模コホート研究において、OSAの割合や関連因子を検討することにある。422人の治療抵抗性高血圧患者のうち、無呼吸低呼吸指数(AHI)>5以上のOSA患者は82%、またAHI>15の中等度以上のOSA患者は55%であった。多変量解析にて、治療抵抗性高血圧患者において、高齢、肥満、男性、糖尿病の存在、夜間の収縮期血圧上昇が、OSAと独立した関連因子となった。

ゆみのコメント:
Muxfuldtらは、治療抵抗性高血圧患者において中等度以上のOSAをもつ患者が半数以上いたという報告を大規模コホート研究より示した。横断研究のため、それぞれの因果関係については言及できないが、降圧剤でコントロール不良の高血圧症例において、高齢男性の肥満症例、また24時間血圧測定において夜間の血圧が下がらない、non-dipper typeの症例はOSAの関与を強く疑うことができるという臨床上意義のある研究報告と考える。

引用文献:Muxfeldt ES et al. Prevalence and associated factors of obstructive sleep apnea in patients with resistant hypertension. Am J Hypertens.2014;27:1069-78

投稿者 ゆみのハートクリニック

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